復職支援制度の整備を

日本では今、看護師の数が不足している問題が深刻化しています。
少子化により看護師を目指す人自体が減っているのにも関わらず、医療をより必要としやすい高齢者の数がどんどん増えていることや、看護師の労働環境があまりいいものではないので退職してしまうということが原因に挙げられます。
看護師の仕事は日勤も夜勤もあり、さらには人の命に関わる業務内容なので精神的にも肉体的にもとても負荷のかかる仕事です。休日も不定期なので周りとも休みも合わず、リフレッシュするタイミングもあまりないと言えるでしょう。給料は女性が稼ぐ平均よりは高いですが、それでも割りに合わないと辞めていく人がいます。残業もありますがほとんどがサービス残業となるようです。
また、女性が9割を占める職業なので、結婚や出産などで辞めていく人も多く、それが看護師不足に拍車をかけています。
問題はそういった人生の転換期を迎えても、仕事が出来る環境を整備することです。しかし看護師の場合は仕事も忙しく夜勤もあるため、子育てがある人には続けにくい仕事であります。最近では託児所付きの病院も増えましたが、それでも家庭と仕事の両立は難しいとする人は多いです。
一方で、子育てがある程度一段落した人たち、つまり潜在看護師の数も増えています。日本で約60万人ほどいるとされているので、看護師不足の問題を考えた時に無視出来る数字ではありません。この潜在看護師が現場に復帰してくれることが、看護師不足問題を解消する方法のひとつになると考えられています。医療の現場ですから、ブランクがあれば当然不安になり簡単には復帰できるものではありません。
そういったブランクのある人たちの復帰支援制度を整えることが、今の日本の医療業界にとって必要なことではないでしょうか。